教育実習生と考える「授業の作り方」

先日お伝えした教育実習生がやってきました。

「教員採用試験を受ける」という事なので、とても凄く真面目に指導しています。

と、いうことで。
「授業の略案作っといて」とか言いつつ、実習生を放置して保護者面談に向かう私。
(放置される実習生。)

2時間程して様子を見に戻ると、手が止まっておりました。

曰く、

1.思っていた情報の授業と違う(ワードやエクセルなどの実習だと思っていた
2.何を伝えればよいのかわからない
3.座学の授業(情報モラル)を、どう展開すればよいのやら・・・


ということで、私なりの「授業の作り方」を教えてみましたのでご報告いたします。
といっても大したことは言っていない。
よく言われるのが、

1.目的をもって
2.手段を考える

だと思うんですよね。

で、この「目的を知る」のが大変重要だと伝えました。

じゃあどうやって知るの? 「情報モラルの目的」って何?
ココで手が止まるんだよなあ、と。
そこで伝えたい。声を大にして言いたい。

学習指導要領を読め そして 文科省の話を聞け

と。

いやぶっちゃけ、教科で指導すべき内容の99%は学習指導要領でカバーできるはずなんです。学習指導要領にのっとって授業するんだから、100%の根拠がそこにあるはずなんです。
と、いう事で一緒に読んでみました。
学習指導要領と、文科省の話。

参考:
ttp://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/056/gijigaiyou/attach/1259396.htm
ttp://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/056/shiryo/attach/1249674.htm


以下、私=A 実習生=実 の会話。(一部加工済)

A「情報モラルってなんて書いてある?」

実「情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度 ですか?」

A「正解! じゃあ、 情報社会で適正な活動って何だと思う?」

実「え・・・」

A「難しく考えなくてOK。 じゃあ、適正じゃない行動って何よ?」

実「人の写真をSNSにUPしたりですか? 個人情報を広めたり?」

A「良いねえ。 ちなみに何でダメなの?別に良くない?UPしても。」

実「特定とか・・・まずいんじゃないですか?」

A「何で?便利じゃん。 あいつどこに住んでるんだろう、あいつ誰だろう? すぐわかるじゃん!」

実「・・・」

A「今の会話と、君がなんとなく理解している考えに、情報モラルの答えが隠されているんだよ」

ちょっと、延々と続きそうなので端折ります。
結論として、

1.我々は「情報社会で適正な活動」というのをなんとなく理解している。
2.じゃあ、適正かどうかの判断ってどうやってしてるんだろうね?
3.それが、「考え方と態度」に相当するね。
4.「情報モラル」の範囲では、それを生徒に伝えるのが、君の役目だ。

という話をしました。

指導要領を読み直します。ぜーんぶ学習指導要領(もしくは解説編)に書いてある。

あとはその、「考え方と態度」が細分化されていて、

「情報化が社会に及ぼす影響と課題」では、情報技術の発展により、情報を扱う時の考え方が変わってきている事。(消えない・拡散する)

「情報セキュリティの確保」では、個人認証や暗号化などの技術的対策がとても重要になってきている事。SSL対応や情報の漏えい。

「情報社会における法と個人の責任」では、「適正とは何か」などを考える際の基盤となる法律に関する内容や、責任に対して。

などなど。あげればきりがないですが、それでもぜーんぶ学習指導要領(もしくは解説編)に書いてあるから何度でも読み直しましょう。


情報モラルって色んなアプローチが出来て面白い範囲だなあとつくづく思います。

何でダメなの?討論会でもいいし、
現実のモラルや法律がそのままネット上でも通用するよね? 的な展開でもいいし
事例を出して、どう思った? とかでもいいし。

「選択肢がありすぎて悩む」 のは全然OKだと思う。
「何をすればいいのかわからない」 のは、とてもとても悲しい事だと思う。

頑張れ実習生!誰もが通る道だ!!!!!!!
あと私に時間をください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1

※時間のないサイト運営者同盟に加入しました。

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